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レコーディング・ミックスダウン 4月20日 日曜日 今日は、楠林さんのピアノパートのレコーディングを行う日になっていた。ところが楠林さんに急用ができたらしく、どうしても来れないというので、急遽予定を変更してこれまでに録音が完成している分のミックスダウンの作業を行うことになった。 現段階で録音を手がけている曲が16曲ある。そのうち全てのパートの録音が完了しているものが9曲。その9曲分だけでもミックスダウンをすませておけば、次のCD製作に向けてずいぶん前進することになるのだ。 ミックスダウンの作業はリーダーの家の一室で行なった。 今日集まったのは、リーダー、用務員、評論家、それに僕の4人。 まず機材のセッティングをする必要がある。マルチトラックレコーダー(レコーディング専用のミキサー)、リバーブ用エフェクター、DATデッキ(マスターテープを作るための録音機会)、ミニコンポ(モニター用)、これらを各種ケーブルで接続する。その作業はもっぱら用務員の武原の仕事となる。 機材のセッティングが完了すればいよいよミックスダウンの作業に入る。 僕らが使用しているマルチトラックレコーダーは録音トラックが八つあって、それぞれのトラックに一つずつパートが録音されている。 例えば1トラックと2トラックにサイドギター、3トラックにリードギター、4トラックにベースギター、5トラックにマンドリン、6トラックにボーカル、7トラックと8トラックにコーラスという風に。 この機会を操作するのは僕の役割なので、僕はヘッドホンをかぶり八つのトラックから出てくる音に対し一つ一つ音量や音質、左右への振り分け、リバーブのかかり具合などをミキサーで調整しながら全体的なバランスを取っていく。 ある程度整ったら、それをリーダーの河内に別のヘッドホンで聴いてもらい、彼の支持を仰ぎながらさらに細かな部分を二人で調整していく。 河内は音に関してものすごくうるさいので、「左のギターのベース音をもう少し効かせて」とか、「リードギターの高温を1ミリ程しぼって」とか、「ギターのストロークをボーカルの後ろに持ってきて」とか、「コーラスをもっと左右に広げて」などと細かく注文を出してくる。だから彼が納得のいく状態になるまでには、何度も繰り返し再生することになる。 こうして音質とバランスが整い、その曲のサウンドが決まったら、それを高音質のDATテープに録音してミックスダウンは完成という訳だ。 さて、僕とリーダーがその作業を行なっている間、用務員と評論家が何をしていたかというと、用務員はDATデッキの録音レベルを1曲ごとに目で見て設定し、評論家はモニタースピーカーから流れてくる自分のギターの音色に酔いしれながら、テープケースに貼るための曲名を書いた点字シールを作成していた。 この日は、午前9時30分頃から午後5時くらいまでの7時間半、途中50分間程度の昼食時間を取った以外、ほとんど休憩無しで作業を行なった。そのかいあって、なんとか9曲もミックスダウンをすませることができたのだ。CD完成に向けて大きく前進である。 とは言っても、僕はのべ6時間以上もヘッドホンをかぶっていたため、さすがに最後の方は頭がぼんやりしてきて、集中力が切れかかっていた。それを最後まで持ちこたえさせることができたのは、おそらく朝電車に乗る前に駅の売店で買った150円の栄養ドリンクのお陰だろう。実を言えば、僕は2・3日前から風邪気味だったのだ。 まあそんなことはどうでもいいとして、今日新たに9曲仕上げたことによって、漠然とではあるがゴールが見えてきた。このペースで行けば、今年の秋頃にはCDは出来上がるだろう。 今回は、レコーディングにかなりの時間をかけている分、今まで以上にいい感じで1曲1曲が仕上がってきている。自分たちでさえも完成がすごく待ち遠しい。 2003年4月21日 |